定期更新終了のお知らせ

“Aircheck”は2020年6月分の放送回のアーカイブを以って、定期的な更新を終了いたします。
これまでのご愛顧に感謝申し上げます。

音楽配信サブスクリプションサービス(以下サブスク)が日本でも一般的なものになりつつあった2018年8月、本ブログを立ち上げました。言うならばブラックボックスの形をした音楽の図書館であるサブスク。これに従順に接してよいものなのだろうか。アルゴリズムによって提案されたプレイリストを大人しく聴いているだけでいいのだろうか。そしてサブスクの“外側”にもまた果てしない数の音楽があり、それらの全てを無視することが正しいのだろうか。こうした自分の中の疑念の結果として、このブログを始めるに至りました。

自分1人が持っている音楽に対する探究心というものは本当にちっぽけなもので、ミュージシャンの方がパーソナリティを務めるラジオ番組という括りで、ミュージシャンの方々の1リスナーとしての側面の探究心に大きな力を頂く形で非常に勝手ながらApple Musicのライブラリにある音源に限ってプレイリストを編纂させて頂きました。ありがとうございました。ご迷惑をかける事になっていたとしたら、申し訳ありませんでした。

毎週チェックしている番組の放送がいくつか終了したタイミングで本ブログの更新も終了しようという思いがありました。今年の3月で3番組が終了し、ここで終了かなと思いました。ただ“渦中”の真っ只中で判断が下せなかったということもあり、3ヶ月だけ延長させて頂きました。

本ブログを更新し続けてきた1年と10ヶ月。数多くのアーティストがサブスクの“解禁”を行いました。その多くは新しいアルバムリリースに伴うプロモーションを兼ねたものでした。本ブログではSpitzYUKIさんが該当します。今後で言えば堂本剛さん(今週水曜)や米津玄師さん(おそらく)もそのタイミングで解禁を予定しています。いつの間にか“サブスクのラインナップに無い”ことが“CDショップに置いてない”とイコールに近い状態になりつつあるのかもしれません。ただ、サブスクのシステムから考えれば、有料会員の月額料でプールされたお金を再生数に応じてレーベル・ミュージシャンで分け合うわけで、メジャーアーティストの参入が増えるほどインディーミュージシャンにとっては不利な状況へ進んでいく形になります(会員数の右肩上がりが続いていけば話は別なのかもしれませんが)。今後はサブスクからの戦略的撤退も増えていくのかもしれません。

サブスクの黎明期に限って活動した本ブログもミーハーな自分を表しているような気がします。今後は時々ラジオに耳を傾けながらも、自分と向き合う時間を増やしていこうかなと思っております。この度は本当にありがとうございました。

2020年6月15日